ウォーターカッターで切れるものと切れないものを紹介

ウォーターカッターは、幅広い材料に対応可能な切断技術です。

本記事では、ウォーターカッターで切断できるものと切断できないものを具体的に紹介します。

北川鉄工所のウォーターカッターについて

低価格モデル
2軸制御ウォーターカッター
5軸制御ウォーターカッター

ウォーターカッターとは

ウォーターカッターは、超高圧の水流を利用して材料を切断・加工する技術です。約400MPa(水道水の約2700倍)もの超高圧水を、音速の約3倍の速度で小径ノズルから噴射することで、材料を切断します。

ウォーターカッターで切れるもの

ウォーターカッターで切れるもの
布地石膏ボードウレタンガラスアクリル
ファブリック石綿ケブラーステンレスカーボン花崗岩
グラスウールグリーンセラミックアルミニウムケブラー大理石
カーペットFRPハードボードチタングラファイト
ゴムポリ塩化ビニルカーボンシートファイバーグラス

ウォーターカッターで切れないもの

ウォーターカッターは、高圧の水や水に研磨剤を混ぜたジェットを用いてさまざまな材料を切断する技術ですが、以下の材質のような切断が難しい、もしくは不可能なものもいくつかあります。

ウォーターカッターで切れないもの
一部の超硬合金
薄板ガラス・強化ガラス
熱可塑性プラスチック
水に溶ける素材
特定の化学物質

なぜウォーターカッターでは切断できないのか?

ウォーターカッターは多くの素材を切断できる優れた加工技術ですが、以下の理由から切断できない、もしくは切断が困難な場合があります。

切断圧力の限界

超硬合金のような極めて硬い素材は、ウォーターカッターの水圧(約400MPa)でも切断が困難な場合があります。必要な切断圧力が装置の能力を超えてしまうためです。

材料の物理的特性による制約

紙薄板や薄板ガラスなどの薄い素材は、水流の衝撃で割れたり、歪んだりする可能性があります。また、熱可塑性プラスチックは、切断時に溶けて再固化し、きれいな切断面を得られない場合があります。

化学反応のリスク

特定の化学物質は、高圧水との接触で望ましくない化学反応(有害なガスが発生する、材料の性質が変化するなど)を起こす可能性があります。

材料の水との相性

水溶性の素材は、ウォーターカッターでの加工中に溶解してしまい、正確な切断が困難です。また、水分を吸収する素材は、切断後の寸法安定性や品質に影響が出る可能性があります。
このような制限を理解し、適切な加工方法を選択することが重要です。

ウォーターカッターで切れるようにするためには

ウォーターカッターでの切断が難しい材料でも、以下の対策で加工が可能になる場合があります。

ガーネット砥粒の添加

水流にガーネット砥粒を添加するアブレイシブウォーターカッターを採用すれば、切断能力を向上させることができます。

水圧の向上

水圧を上げることで、より硬い材料や厚い材料を切断することができます。

その他の対策

  1. 材料に適した切断条件(水圧、送り速度、研磨剤量)の最適化
  2. 材料の固定方法の工夫
  3. 切断パスの適切な設定
  4. ノズル径の選択

これらの対策を組み合わせることで、より多くの材料に対応することが可能です。

ウォーターカッターの設備の選定方法について

ウォーターカッターの導入を検討する際は、3つのポイントを考慮しましょう。

実際に加工できるかを事前に確認する

  1. 以下の点を考慮し、加工の可否を確認しましょう。
  2. 加工したい材料や形状が対応可能か
  3. 必要な加工精度が確保できるか
  4. 加工サンプルを依頼し実証テストを行う
  5. 生産量に見合った処理能力があるか

メンテナンスの方法について確認する

以下の点を考慮し、メンテナンスの頻度や費用などを確認しましょう。

  1. 定期点検の頻度と内容
  2. 消耗品の交換サイクル
  3. メンテナンス費用の見積もり
  4. 緊急時のサポート体制
  5. オペレーターの教育訓練体制

スペース的に設置が可能か確認する

以下の点を考慮し、設置場所を決定しましょう。

  1. 本体の設置スペース
  2. 材料の搬入出に必要なスペース
  3. 水処理設備の設置スペース
  4. 作業者の動線確保
  5. メンテナンス時の作業スペース

北川鉄工所のウォーターカッターについて

精度を高めるポリマーカット技術 

水に添加剤を混入させ超高圧水の収束性を改善し、超高圧ポンプの効果を飛躍的に向上させる切断方法で、 加工能力・精度・速度UPにつながります。

幅広いラインナップを用意 

高性能・高精度を維持しながら、コストを抑えたコンパクトモデルをご用意しています。ウォーターカッターの入門機として最適です。

長期間ロール状で保管されたジョイントシ-トは、巻き癖がついてしまい加工精度に影響を与える可能性があります。巻き癖除去装置は、材料を装置に取り付け、適切な圧力をかけながら自動送りすることで、簡単に巻き癖を除去する装置です。
癖取り後の材料は、ウォーターカッターでの加工はもちろん、カッティングプロッターやプレス加工など、さまざまな用途にご使用いただけます。

ウォーターカッターの導入は北川鉄工所にお任せください。

北川鉄工所は、工作機械メーカーとして培った技術とノウハウを活かし、お客様のニーズに最適なウォーターカッターをご提案いたします。導入前の実証テストから、設備の選定、設置工事、アフターサービスまで、一貫したサポート体制でお客様の生産性向上をバックアップします。